エリート養成機関ねぇ・・・。

成るか日本型エリート育成/全寮制一貫校が来春開校(東奥日報
http://www.toonippo.co.jp/tokushuu/scramble/scramble2005/20051222.html
 
 理念というか、教育が重要だというところは納得なのだけれど、その他、何かにつけて気に入らない点が多数だなぁ。
 
 1・授業料が年間300万円×6年で1500万円!?
 
 もちろん、それだけじゃなくて、修学旅行だ部活動だとイベントが重なれば、経費は増え続けていくだろうし、全国から生徒が集まるという事を考えれば、帰省の際の交通費なんかも馬鹿にならないはず。
 実質は、6年で3000万ぐらいかかるんじゃないでしょうか?
 ここまでの数字になると、支払いが可能なのは、ごく少数の家庭に限られると思います。
 もう少し現実的な数字に直すならば、たとえば、基本の数字となっている年間300万ですべてが収まるとしても、毎月25万の支払いは最低限必要、というわけで?
  
 で、この状況に対応するような奨学金制度ってのは、用意されていないみたいなんですよね。
 むしろ、親子面接を通して、金の無い家庭の子供を落とそうとしている節も見受けられるわけで。
『ホワイトカラーの固定』という問題が叫ばれて久しいわけですが、このままでは『教育弱者』という言葉まで生まれてしまいそうな予感も。
 アメリカ型の、弱肉強食の経済が続くのならば、社会への入り口である教育は、もう少し平等に近い状態であるべきだと思うのですが……?
 
 2・男子校ってどーなんだろう?
 
 別に私は、男女別学自体を否定するつもりはないんです。
 別学には、勉強やスポーツに集中しやすい環境が容易に作れるという利点があると思うし。
 ただ、この学校に関しては、大いに疑問。
『エリートの養成』をお題目に掲げている以上、女子には入学の機会すらないというのは、男尊女卑そのものではないでしょうか? 
 前段でも書いたとおり、別学を否定するつもりは無いのです。
 しかし、女子部も同時に創設、もしくは、将来の創設を見据えるという部分が無ければ、フェアではないのではないかと思うのですが。

 もちろん、この学校は私学だということは分かっています。
 しかし、支援企業には、中部電力JR東海など、公共性の強い企業が名をつ連ねている事も事実。
 ならば、男女の平等は考慮されるべきではないかと思うのですが。。。
 
 ★☆★
 
 というわけで、この学校の存在は、私には、格差社会をさらに助長するだけの存在に思えてなりません。
 なので現状では、かなり嫌悪感。
 
 まあ、もう三十路も見えてきた独身の私には、あまりにも縁の薄い世界だなぁ、とも思いますけどね(^^;)